宅地造成の分譲住宅を購入するときの注意点

多くの人が一生に一度の買い物として購入するであろう戸建て住宅。購入時には価格とともに、さまざまなデザインや最新の機能に目が行きがちですね。しかし、家を建てる土台となる土地の種類もとても重要なポイントになっています。

特に近年、豪雨災害などで顕著に現れてきている、「造成地」の分譲住宅。造成地の成立ちと構造について理解していれば購入時の考え方や、いざという時の備えになります。ここでは造成地に建てられた宅地分譲住宅のメリットとデメリットをみていきましょう。

宅地造成とは

住宅を建てられるような宅地を造成するとはどういうことなのか、ここでは学んでいきます。狭い平地と多くの山間地の中で、如何にして宅地を増やしてきたか理解できるとリスクについても理解できます。

では、宅地造成地とは例えば、2つの山の間に谷があれば、それぞれの山を削り、削った土砂で他荷を埋めます。高さを整えて平地を作り、宅地を造成してきました。農地や、山林を更地にして、整地したり、沼や沢地などを埋めて更地にしてなど含めて造成と言います

埋め立てて、平らにすることで宅地用の敷地や市街化用地を確保してきました。また一方で、工場や大型店舗などで持っていた土地の形質を改良してみるのも宅地造成と呼ばれています。

一定規模以上の造成をする場合開発許可が必要

都市計画法では、宅地造成する土地が一定規模以上の場合、都道府県知事等から開発許可を受けるよう定められています

また、宅地造成等規制法によって、都道府県知事等は、宅地造成に伴ってがけ崩れや土砂災害などが生ずる恐れが大きい市街地等については、災害を防ぐのに必要な措置を講じた一定基準以上の宅地造成工事を義務付ける地域(宅地造成工事規制区域)を指定することができるとされています。

「一定基準以上の宅地造成工事」とは、具体的には、

  • 切土の場合、高さ2mを超える崖を生じる工事
  • 盛土の場合、高さ1mを超える崖を生じる工事
  • 切土・盛土を同時に行うとき、盛土が1m以下でも切土とあわせて高さが2mを超える崖を生じる工事
  • 切土・盛土による高低差に関係なく、宅地造成面積が500m2を超える宅地造成工事

です。なお、上記でいう「崖」とは、地表面が水平面に対し30度を超える角度をなす土地のことで、硬岩盤(風化の著しいものを除く)以外のものをさします。

造成地方法は2つ

土地の造成方法は大きく分けて2つあり、山など高い部分を削って高さを整える「切土」と谷や低地などを埋めて整える「盛土」に分けられます。それぞれの特徴についてみていきましょう。

土砂を盛り上げて高くする盛土

盛土(もりど)は字のままで、低い地盤や者面に土車を盛り上げて高くし、平坦な地面を整地します。河川の堤防、住宅地の開発や道路整備などで平坦な地表が必要なときに行われます。盛土した地盤は軟弱な地盤の上にただ土を盛り上げただけでは地盤沈下しやすいです。転圧や地盤の改良工事などの対策が必要です。

しかし、十分な改良を行っていないと地すべりや土砂崩れが起こりやすい土地と言えます。近年の豪雨災害では、盛土造成地の問題が大きくなってきています。

高い土地や斜面を切り取る切土

切土(きりど)は地面が高い土地や斜面を削りとって、平らな造成地を作り出す方法です。切土は盛土と違い、もともと固く締まった状態の地面を削り取るだけです。新しく土をかぶせる必要もなく、盛土による造成地よりも地盤は安定していて安全です。

ただし断層が隠れている場合があり、地震発生時に地面がずれて盛り上がる可能性はあります。日本国内いたるところに断層は存在し、断層型地震を回避することは難しく、地震対策を講じることが求められています

宅地造成された分譲住宅を購入するときの注意点

切土と盛土の違いがわかったところで、宅地の為に造成された土地の分譲住宅を購入しようと考えている方への注意点をみていきましょう。

切土か盛土かを確認する

山や谷合なぢ傾斜地を造成して宅地開発した場合、切土の部分と盛土の部分ができます。先程も見てきたように、切土は斜面を削った部分なので、地盤が固く安定していて比較的安心できます。

しかし、盛土部分は土を埋めて斜面をわざわざ平らにしているので、改良しても地盤が弱いことが多くあります。分譲住宅を購入する際には、購入前にその区画が切土か盛土かを売主に確認し資料を示してもらうとよいでしょう。自身でも簡単な地盤調査はできるので、後ほど触れていきます。

切土と盛土にまたがっていないか確認

造成地で最も注意したいのは、切土と盛土の境界にまたがって家が建っていないかどうかです。盛土と切土で強度にばらつきが出るので、特に地震などの影響を受けやすくなります

地震の場合、盛土側が液状化して家が傾く可能性が高くなります。また近年の豪雨災害では、盛土法面のズレや土砂災害なども出ているので、よく注意して検討しましょう。

土地の分割図を確認しておく

造成状態を確認ししたら、もう一つ確認しておきたい図面に分割図があります。立地と価格が条件に合っても、土地の造成工事が完了する前なら、土地の分割図を確認しましょう。

土地の分割図を使って完成した状態をイメージし、家の向きや取り付け道路の位置などで、印象。だけでなく、日当たりなども大きく変わってきます。場合によっては不動産価値にも影響する場合もありますので、しっかり納得のいくまで検討しましょう。

周囲に建設される予定の施設なども確認

一般的に大型の分譲住宅は、昔、畑や田んぼだった土地を造成することが多いです。そのため街中から少し離れた場所に建築することが多く不便なことが多い場合があります。その場合に中山間地などだと盛土造成している場合が多くなります。

しかし、自治体の都市計画の中で開発が進んでいると、分譲住宅と一緒にスーパーや病院などが建設される中核的な町となることもあるので、購入を決める前には確認しましょう。

造成地に関する調査方法

家を購入しようと思ったとき、見当している土地がもし、造成地なら、これまで見てきたように、盛土か切土かよく調べてから購入を検討しましょう。まずは売主である不動産会社に問い合わせるのが一番早いでしょう。

造成地がもともとはどのような使われ方をしていたのかを知ることで、リスクを軽減できます。他にも国土交通省所管の「国土地理院」のサイトへいけば、土地の地歴が公開されています。閉鎖登記簿などでも調べることが可能です。

資産形成

宅地造成した分譲住宅を購入する場合は地盤調査を行う

近年、気候変動の中で、豪雨災害が中山間地や低地を襲っています。きちんと造成が為されている土地では、災害にも強い盛土法面もありますが、場所によっては土砂崩れや地すべりを起こしてしまっている土地もあります。

宅地造成開発した分譲住宅を購入する際には、地盤調査を行い、切土の上なのか盛土の上なのか理解した上で購入を検討しましょう。